2014年音楽会

 

今年の村の音楽会には7校が参加しました。ワークショップで音楽の基礎を学んだ先生方の学校です。プログラムには米百俵スクール卒業生のアプサラダンスもあり、音楽クラブ活動の成果を順次発表しました。

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音楽会の前日には米百俵スクール2校目(コンポンスマッチトーイ小学校)、音楽会終了後には1校目(タンバン小学校)をそれぞれ訪問しました。どちらも最初の校舎は建設して14年が経ち、予期せぬ地盤沈下や台風被害も加わって、校舎のいたみも激しくなっています。

今回訪問した今井謹之助理事のレポート

カンボジア訪問記
2年ぶりにカンボジアに行ってきました。私自身はこれで7度目の訪問です。最初に訪れてから14年が経ちましたが、カンボジアは本当に変わりました。当時、先生の月給が20ドルでしたが、今は最低賃金が月額125ドルに増えました。この間の物価も4倍から5倍に上昇しています。道路はホンダなど日本製のバイクで溢れ、現代的なショッピングセンターも次々にオープンしています。中国の援助で幹線道路の拡幅も進み、高層ビルももはや珍しいものではありません。
 初日にプノンペンから片道3時間かけて、シアヌークビル近くのコンポンスマッチトーイ小学校を訪れました。交通アクセスは格段に良くなりましたが、まだまだ貧しい農村地帯です。先生と生徒たちに出迎えてもらい、授業や校舎の様子などを見てきました。高温多湿の熱帯モンスーン気候の中では、建物の傷み方は日本とは比べ物にならないほど進みます。トイレの屋根は台風で飛ばされ、鉄製のブランコや窓の鍵は錆びて短期間で使い物にならなくなります。現地には適当な工事業者がいない為、こまめな補修もままなりません。早めに工事の手配をする必要があります。
 翌日はコンポンチャムに行き、お寺での音楽祭に臨みました。今年は7校の参加で、子供たちも先生も一所懸命に演奏や歌を披露してくれて、みんな本当に楽しそうでした。当日は日曜日の為、タンバン小学校はお休みで、先生も生徒もいませんでしたが、校舎の傷み具合をつぶさに見てきました。14年前に造った校舎の屋根はすでにボロボロで雨漏りがひどく、壁にも亀裂が入り、穴が開いたところもあります。大規模な補修工事が必要ですが、かなりの金額が予想され、これからお金の算段をしなければなりません。本来はカンボジア政府がやる仕事なのですが、世界中から借金をして国を造りなおしている最中ですので、とてもそこまで手が回りません。彼らが真に自立する為には、もう少し時間が必要なようです。
 カンボジアの人々の生活レベルは、格段に向上しました。学校に通う子供たちも、みんな小ぎれいな制服を着て靴を履き、裸足の子供はもういません。学校のある地方にもようやく電気が通り、文化的な生活ができるのももうすぐです。若い人が多いこの国は、日本には無い活気があります。これからは、東南アジアの国々の活力を、日本にどう取り込んでいくかが課題になるでしょう。
(米百俵SP理事 今井 記)

1校目 屋根はいたみがひどく、雨漏りしています

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2校目 トイレは台風で屋根が飛んでしまいました

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